「組織のネコ」という働き方

「組織のネコ」という働き方 「組織のイヌ」に違和感がある人のための、成果を出し続けるヒント

概略

これからの働き方について問うた本。

働き方をわかりやすい4つの動物に例えて分類(イヌ、ネコ、トラ、ライオン)。

タイトルはネコについてだが、内容としてはトラの紹介が多くを占める。

トラに憧れを持てるようであれば、まず、ネコから始めてみようという内容。

レビュー

内容としては「トラ」の紹介が多くを占めるので、タイトルはちょっとずれているように感じた。

この本を手にとるような人は、隠れネコ(本来はネコだけれど、イヌとして働いている)である人が多いと想定される。

隠れネコが「ネコ」へ転換するにはどのような注意点が必要なのかという点に注力して語られると、読者のニーズと一致するだろう。

目標として「トラ」を設定し、そのための前段階として「ネコ」を定義している。「トラ」を実例で語ることが「隠れネコ」を「ネコ」へ転換するモチベーションを作り出す、という観点が作者の意図しているところなのか。

本の後半は組織論になっており、この内容を参考にして実行に移せるのは「ライオン」だけ。

内容を簡単にまとめるとこんな感じ。

  • 隠れネコ: ネコとして生きてもいいんだ!
  • ネコ: トラになるためには、こうすればいい!
  • ライオン: ネコ&トラを活かす組織を作る!

ポイント

働き方のスタイル

働き方の4つのスタイルを動物に例えて整理

  • 組織のイヌ:自分の意志よりも社命を優先
  • 組織のネコ:ときに社命よりも自分の意志を優先
  • 組織のトラ:ネコの進化系。社命より使命
  • 組織のライオン:群れを統率

4タイプに分けているけれど、「隠れネコ」というのもいる。

本当はネコ型なのだが、入社したらまわりにイヌしかいなかったので「仕事ってこんなもの」と思いながらイヌとして働いているタイプ。

隠れネコはとてもしんどい。

多様な価値を新たに生み出さなくてはいけないいま、トラ/ネコが活躍するチャンス!

隠れネコが、ネコとして生き生きと働いてもいいのではないかというのが、本書のテーマ。

トラの働き方

本のタイトルは「ネコ」についてなのだが、本の中身は「トラ」について語られている文章が多い。

「ライオン」に憧れを持てるようであれば、「イヌ」のままでいい。

だが、「トラ」に憧れを持てるようであれば、まず「ネコ」として活躍してみてはどう?というのがメッセージ。

ネコからトラへの道のり

加減乗除」のステージを経て、ネコからトラへ進化する。

  • 「加」: できることを増やす。量稽古で大量のインプット。
  • 「減」: 強みに集中。得意ではないことをやめる。
  • 「乗」: 強みと強みの掛け算。
  • 「除」: 複数の仕事の共通項を見つけ出す

ネコとトラの存在意義/活用方法

昭和〜平成初期の高度経済成長期にあったビジネスモデルは賞味期限を迎えている。

変革人材としてのネコ&トラ。

自立型組織を作れると、ネコ&トラが活躍しやすい。

やってはいけない9か条(本書 Page195から抜粋)

- 集団行動を過度に求めない
- 指示型ルールでしばらない(正解が1つ)
- ホウレンソウを過度に求めない
- アイデアの採否を多数決で決めない
- 短期的・直接的貢献だけで評価しない
- 同調圧力をかけない
- 安易に競争させない、金銭的報酬や地位でつろうとしない
- 副業を禁止しない
- 孤立させない

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