概略
Shure社製 AONIC 40が発表されました。
私が使っていて気に入っている AONIC 50 との違いについても触れていきます。
AONIC 40とは?
公式ページ
AONIC50をベースに、移動中でも使えるように(ポータブル)変更したバージョンのようです。
その代わりに、一部の機能は省かれていることがわかります。
ヘッドバンドとスピーカーの間にある部分の造形がステキ。
AONIC 50との違い
ポータブル
重量が軽くなって、本体に折りたたみの機構がつきました。
ポータブル用のケースもAONIC50では巨大すぎて使い所がありませんでしたが、AONIC40では少し小さくなっています。
本体に折りたたみの機構がついたことの代わりとして、ヘッドホンの長さを調整する仕組みが見当たりません。
Bluetooth aptX LLに未対応
Support for multiple codecs
including Qualcomm® aptX™, aptX™ HD, AAC, and SBC.
aptX LLやLDACは省略されてしまった。
この時点で、aptX LLやLDACを重視している私としては、購入の選択肢から外れてしまいます。
これらのコーデックに対応しているスマートフォンが少ないので、ポータブル用途としては仕方ないかもしれないが、Shure社製品を欲しがる層には音質重視(LDAC)や遅延重視(aptX LL)のコーデックが必要ではないだろうか。
aptX HDを使えるなら、チップは類似品なので技術的にはaptX LL/aptX Adaptiveにも対応できたはず・・・コストの問題か? (対応するためにはメーカーからライセンス料を支払う必要があるらしい)
USB-C接続は?
Connect to wired sources
with 3.5mm analog audio input to stay connected to any device, including airplane entertainment systems.
AONIC 50のウェブサイトには、同じ文章のあとに
or USB-C digital input for charging and High-Resolution audio up to 32-bit/384 kHz.
と続く。
AONIC 40は、USB-C接続ができないことがほぼ確定。
DAP(Digital Audio Player)のUSB-C端子と直結するなど、需要はあると私は思うのですが・・・AONIC40では充電の用途だけにしか使えない。
[2022/01/09追記]
海外サイトだと "USB-C接続ができない" ような表現がされていたのですが、実はUSB-C接続が可能となる見込み。
AONIC 40ウェブサイトの日本版に、以下のような記載がありました。
3.5mmのアナログオーディオ入力を備えた有線ソースに接続して、飛行機のエンターテインメントシステムなどへの接続が可能、またはUSB-Cデジタル入力で充電や最大16ビット/ 48kHzの通話とオーディオ再生が出来ます。
[追記終わり]
まとめ
Bluetoothのコーデックである aptX LL/aptX Adaptive/LDACがない、USB-C接続できない、これら2点で私の選択肢からは外れます。
ポータブル性を高めた製品を開発し、Shureヘッドフォンの購入を検討するユーザーの幅を広げるというのは、マーケティング戦略としては正しいのかもしれません。
ほとんどの部品はAONIC50と同じ(?)と想像できるので、新規開発コストもあまりかかっていないことでしょう。
ただし、AONIC40と50で価格差はあまりありません。
- AONIC 40: $249.00
- AONIC 50: $299.00
この価格差だったら、私ならAONIC50のほうを購入します。
AONIC40は、移動時にShureの音を "ヘッドフォンで" 楽しみたいユーザー向けですね。
Shure社製の "イヤフォン" は他にも発売されているので、どうしても "ヘッドフォン" が必要という人には向いているのかもしれません。